携帯電話事業者による全国向けの第5世代（5G）移動通信システムによる携帯サービスが開始されています。これとは別に、企業や自治体などが、5Gの技術をベースに自らの建物や敷地内で自営ネットワークを構築し、利用する無線システムです。

超高速、超低遅延および多数同時接続

超高速：これまでの4Gと比較して、100倍と言われる速度が実現できています。
超低遅延：リアルタイム性が要求される、ロボットの遠隔制御や遠隔医療といった分野において、メリットがあります。
多数同時接続：基地局１台から同時に接続できる端末数を従来と比較して、飛躍的に増加させることができます。

安定した品質

ローカル5GはWi-Fiと異なり、無線局の免許の取得と事前の電波の干渉調整などが必要となりますが、その分、安定した品質が期待されます。

高度なセキュリティ

システム導入に伴って移動体通信事業者標準認証方式の適用がなされ、システム内通信の秘匿性が担保されることより、高度なセキュリティ適用が可能となります。

自営ネットワーク

自己土地利用：自営ネットワークとして自己の建物内または自己の土地内で、建物または土地の所有者などが自ら構築します。
他者土地利用：他者の建物内または他者の土地内に構築することも可能ですが、固定通信に限定されます。なお、他社土地利用は、自己土地利用がない場合に限り導入可能となります。

これらの特長を活かして、今後、スマートファクトリや建機遠隔制御、自動農場管理、河川などの監視などに利用されることが期待されています。
また、少子高齢化や過疎化などの地域の課題を解決する地方創生にも活用できることも期待されています。

文字通りSA(Stand Alone)とNSA(Non-Stand Alone)の違いがあります。
・5Gネットワークシステムを単独で構築・サービス提供可能なのが SA構成です。
・NSA構成においては4G-LTEネットワークシステムも必要となります。

移動体通信事業者における5Gマイグレーションにおいては、4Gネットワークでカバーされているエリアに5G基地局を建設し、4G-LTEコアシステムであるEPC（Evolved Packet Core）上から5G基地局を追加運用可能とするNSAが採用されています。5Gマイグレーション開始当初、少ない5G基地局のみでは実現できないエリアカバレージを行うためのものです。

一方、ローカル5Gの場合は、プライベートLTEが当初考えられていた程普及していないことから、ローカル5Gで新規ネットワークを構築するエンドユーザーが圧倒的に多く、必ずしもNSAを経る必要のない5G SAから始めることが望まれています。
また、5Gネットワークシステムとして実現できる機能の一部が、NSA構成の場合には使用できません。
例えば、ネットワークスライシング機能は、5GC NF（Network Function）であるNSSF（Network Slice Selection Function）が必要となりますが、EPC使用が前提となるNSA構成では当該NFがEPCには無いため使用できません。

以上のことから、ネクストジェンでは、5Gでの新規ネットワークを構築されるお客様には積極的にSA構成を提案しています。

当社のローカル5Gソリューションはこちら（ソリューション・サービスページ）をご参照ください。